スケッチ習作です。
設計の白比です。
先日、ジウジアーロデザインを求めての回でお話しておりました、スケッチをUPいたしました。前回、ご案内した117クーペの写真を元に描いてみたのですが、こういったスケッチを描く事で車の形と3次元的な曲線構成が理解できてとても面白いのです。
ご興味のある方は、HOW TO になるので、以下目を通してみてください。
元ネタがこちらです。
以前、ご覧頂いた写真です。ここから消失点を探します。水平線はどこにあるのかな。けっこう上の方ですね。下の画像を見てください。
写真から車のボリュームと水平線と消失点を描いてみます。だいたいでOK!
このラインに沿って車のアウトラインを描くと、説得力のある形が描けます。どんな形かな?
おおまかに全体像をさっき描いた箱の中に入れてみました。車を描くとき、注意したいのは、車軸の位置、タイヤの位置です。4つのタイヤが2本の車軸の両側に平行にくっついているので、箱の中でそろうように意識するとうまく描けます。ここで、タイヤの大きさと車体のバランスが気になるので、側面をチェック。
ほんと適当ですみません。側面の写真も撮ってあったので、それを見ながらだいたいどんな形か確認します。車高とタイヤの大きさのバランスと車の全体像を把握してから、もとの絵に戻りました。
あ。フロントグリル(車のヘッドライトがついている車の顔の部分です。)が前に傾いてる。最近の車と全然デザインの考え方が違うんだなあ。おしりがすぼまる形も最近の車ではみかけないですね。こうやって形の本質に気づいていくのが楽しみなのです。
全体のボリュームと、おおまかなパーツのバランスが確認できたら、デティールを描き込んでいきます。
バランスをチェックしながら細かいパーツも描き込んでいきます。ヘッドランプ、ウインカー、ワイパー、シート諸々、たくさん撮った写真から、その形状を確認しながら描き込んでいきます。それぞれのパーツの立体的な形を把握していきます。ただ、線にするのではなく、その向こう側にある隠れた線も意識しながら描き込んでいくと、2次元を超えた絵になっていきます。
鉛筆画ならば、これくらいでいいかな。今回は、水彩絵の具で着色までして質感を表現してみたいので、ペン入れします。
0.05mmの耐水ペンで線を描いていきます。鉛筆の線を練りゴムで消します。紙面が荒れないので練りゴムで消すのがおすすめです。
下絵の完成です。着彩していきましょう。
車本体に水彩で色を載せます。117クーペの作られた頃の、塗装の感じ、ぬめっとした光沢感が出せるといいな。
という訳で完成です。今回は、大まかな車の形を捉えるために描いた習作なので、本番に向けて、別の角度の絵も描くつもりでいます。いすゞ自動車さんの車にかける熱い思いと、ジウジアーロさんの類稀なデザインを全力でリスペクトできるような絵を描きたいと思っています。