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コラム「もっと広がるヒロ建工の暮らし」

Vol.37【暖房の落とし穴…「採暖」は暖房にあらず!?~前編~】

いつもヒロ建工HPをご覧いただきありがとうございます。

皆さん、いつものごはんにどんなこだわりを持っていますか?🍙 
私は温かいもの…特に味噌汁をごはんのおともにしたいので、仕事のお昼休憩にも手軽に飲めるようインスタントの味噌汁をストックしています! 
そして 最近のお気に入りは成城石井に売っている「選べる3種のお味噌汁」🍲 
生みそタイプなので、お手軽さからいうとフリーズドライには叶わないのですが… 
これでもかというほど具がたんまり入っていて、美味しいんです! 
皆さまもぜひ成城石井に行く機会があれば探してみてくださいね🤗

さて、今回は…

HIRO’s LIFE Vol.37【暖房の落とし穴…「採暖」は暖房にあらず!?~前編~】です!

“暖房”と“採暖”の違いを知っていますか?

健康的で家計に優しいのはどちらなのか…ぜひご覧ください💡


健康長寿時代にふさわしい「体に優しい快適暖房」の条件とは

冬にストーブで体を温めるという考え方は、「暖房」の手段として必ずしも正しくありません。これは昔ながらの囲炉裏や焚き火と同じように「採暖(さいだん)」と言うべきものです。暖房の「房」とは部屋を意味しますから、本来は部屋や建物全体を暖めることであり、「採暖」と「暖房」は区別して考えると分かりやすくなるでしょう。

建物のプランや外皮(外壁や窓)をきちんと設計することで、冬の暖房にかかるエネルギーを大幅に減らし、快適な室内環境をつくることができます。しかし、いくら断熱性能を高めても「無暖房」というわけにはいきません。やはり暖房器具の助けが必要です。そこで、そもそも暖房とは何なのかを考えてみましょう。

暖房は人体を「加熱」するものではありません

冷房時はもちろんのこと、冬の暖房時においても「人体は常に熱を放出している」という事実を頭にいれておきましょう。

体の熱収支がプラスになるほど体を温めては、人間はオーバーヒートして死んでしまいます。体からの対流や放射による放熱量が過大にならないよう、適度に空気や放射温度を整えるのが暖房の役割なのです。

人体は夏も冬も産熱(代謝熱分)を放熱する必要があります。

室内で安静にしている時の主な放熱手段は、周辺空気への「対流」と、周辺壁への「放射」になります。

「暖房は体を加熱することではない」と聞くと、何かおかしく感じるかもしれませんが、炎や電気ヒーターに手をかざせば、明らかに手が温まります。体が加熱されているからですね。この現象の正しい解釈は、「体の一部は加熱されていても、体全体としては熱を放出している」ということなのです。

火に当たっている顔などのオモテ面は加熱されるいっぽう、火に当たらない背中などのウラ面は、空気への対流・壁への放射により冷却されているのです。

人体の代謝による放熱量にオモテ面の加熱量が加算され、ウラ面からまとめて放出されていることになります。

日本の家は囲炉裏から発生する煙を排出するために開放的な構造となり、室内空気温度を上げることが不可能なため、「採暖」に頼らざるを得なかったのです。(サーモ写真左)

いっぽう、「煙突」を発明した欧米では熱と煙を分離できることとなり、日本にはない「暖炉」によって家全体を暖房することが可能になったのです。

また、韓国では屋外でたいた煙を室内床に導く「オンドル(床下を通る煙道と砕石による蓄熱床)」を発明することで、室内に煙を入れずに熱だけを入れる、煙と熱の分離を実現しました。

しかし、設備が古くなると煙が室内に充満して一酸化炭素中毒による事故が多発したため、現在ではコンクリートに埋設した樹脂パイプの中にガスで温めた温水を流す「蓄熱床暖房」へと発展し、家全体を暖める暖房を実現しています。(サーモ写真右)

片側だけ加熱する「採暖」は不快で危険

日本では韓国のオンドルのような本格的な暖房が発展せず、囲炉裏や火鉢といった採暖で冬をしのいできた経緯があり、現在でも根強く残っているストーブや電気ヒーターは、こうした採暖のなごりかもしれません。

こうした「体の一部を加熱する」やり方は暖を採るということで「採暖」と呼ばれ、暖房とは明確に区別されるものです。

「伝統は結構じゃないか。採暖でいいではないか」と思われるかもしれませんが、この人体のオモテ面とウラ面で熱を移動させているのは血液です。

血液が体中を循環するうちに表面で加熱され、ウラ面で冷却されるわけです。

こんなエンジンの「液冷却」のようなことをやらせていれば、血管や心臓に大きな負担になりそうなことは容易に想像がつきますね。

「採暖」は少しの時間であれば問題ありませんが、長時間となれば不快になり、健康面でのマイナスも大きくなります。

冬場に体全体を均等に穏やかに放熱させるには、やはり空気と壁を適当な温度に保つ暖房が必要となるのです。

究極の快適暖房は「贅沢なおかず」ではなく、主食の「コメ」

それでは、究極の快適暖房とはどのようなものなのかとうと、「採暖」の正反対、つまり、「体の全体から放射と対流によりバランス良く放熱が行われる空間」をつくることです。

こう書くと、ずいぶんとつまらない空間のように思われるかもしれません。確かに寒い外から帰ってきた時、コタツやストーブで「採暖」することは一瞬の「快感」をもたらしてくれます。

しかし、そうした「快感」は長時間続かないのです。

こうした「採暖」は、食べ物ならば肉や魚に例えることができます。おかずにして時たま食べる分にはおいしく、快感をもたらしてくれますが、毎日食べれば飽きてきます。

快感というのは「寒→暖」といった変化によって呼び起こされるものですが、すぐに消えてしまって「寒→暖→暑」へと逆転し、不快になるものです。このような「快感」を呼び起こすための過剰な温度変化は、時に健康を損ないかねません。

日本人にとって、究極の食べものとはおそらく「コメ」です。毎日食べても食べ飽きず、栄養バランスの取れた主食。

このバランスこそが重要です。温熱感の評価においては、「快適」とは「快感が持続すること」ではなく「不快でないこと」が持続することであり、「究極の快適暖房」とは毎日長時間いても不快に感じず体に負担とならない、「コメのような」空間をつくるものなのです。


いかがでしたか?

帰宅後はいつも早く暖まろうとストーブに手や足を伸ばしていましたが、その暖まり方が体に負担をかけていたとは…

よく考えると納得できますが、日本人ならやってしまいがちなあるあるな行動。

知らないって怖いですね😥

さて、次回は…

HIRO’s LIFE Vol.38【暖房の落とし穴…「採暖」は暖房にあらず!?~後編~】です!

ヒートショックの危険性と、断熱性の高い家の健康的なメリットをご紹介いたします。

お楽しみに🤲✨