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コラム「もっと広がるヒロ建工の暮らし」

Vol.36【食品の原材料表示「スラッシュ(/)ルール」って…?~後編~】

いつもHOC会員サイトをご利用いただきありがとうございます。

さて、今回は…
HIRO’s LIFE Vol.36【食品の原材料表示「スラッシュ(/)ルール」って…?~後編~】です!
あなたはどのくらい食品添加物のことを知っていますか?
「これを選べば安全!」と思っていたものでも、実は気を付けたいものが入っているかも…
是非ご覧ください!


添加物の有無が分かりにくくなった?食品表示の「スラッシュルール」

添加物の有無を知るには、「食品表示」をしっかりと確認することが近道です。

しかし、その食品表示に「落とし穴がある」と指摘するのは、NPO法人食品安全グローバルネットワーク代表で薬剤師の中村幹雄さんです。

「昨年4月に食品表示法が大幅に改正され、これまでは原材料も添加物も重量が多い順に表示する方法でしたが、原材料と食品添加物を/(スラッシュ)で区切って表示するようになったのです」

いわゆる「スラッシュルール」と呼ばれており、添加物が分けて表示されるので消費者からするとわかりやすくなったという声が上がっていました。

しかし、「そこには抜け道がある」と中村さんは続けます。

「例えば、赤キャベツ色素という着色料は赤キャベツという植物が原料なので、原材料としても添加物としても扱えます。このような原材料と食品添加物の区分の曖昧さを利用し、食品添加物が少ないように見せかけられるようになりました。スラッシュで区切ったことで錯覚させられるようになってしまったのです」

つまり、以前よりも表示の意味を理解し、しっかり確認することが消費者に求められるようになったということです。

まず始めたいのは、「きちんと食品表示を確認できる場所で買う」ことです。

雑誌「女性セブン」の記者が通販で販売されている食品について調べたところ、「楽天」は食品表示部分を写真で公開していましたが、それがない通販サイトも多かったようです。

消費者問題研究所代表の垣田達哉さんは、「ネットの通販で買うならば、その商品そのものの公式サイトで原材料などをチェックするか、食品表示を公開している通販サイトで買うしかないでしょう」と指摘します。

肉を選ぶときも同様の配慮が必要になります。

米ボストン在住の内科医・大西睦子さんは、「アメリカでは『ホルモンフリー』と明示されている肉を選んで買う消費者も増えています。日本なら国産牛を選べば、肥育ホルモン使用牛を避けられます」と言います。

やはり自分で見極めた食材を買い、自ら調理することで怪しい食材を遠ざけられるようです。

食品ジャーナリストの郡司和夫さんはこう言います。

「スーパーの場合、ホームページやチラシに食品添加物に関する取り組みを掲載しているところは安全意識が高い可能性が高く、信用できます。積極的に情報を集めてほしい」

リアルでもネットでも、今日の買い物から、「食品表示」を確認してからかごに入れるよう心がけたい。

食品添加物「ガムベース」や「イーストフード」とは?

国が安全性を認めているものしか使用できない「食品添加物」ですが、摂取し続けることのリスクを指摘する専門家も少なくありません。
さらに、食品の「原材料表示」において、食品添加物の一部は「一括名」での表示が認められています。
つまり表示だけを見ても、具体的にどんな添加物が含まれているかわからないこともあるというわけです。

「保存料不使用」であっても、大量の物質が添加されている!?

加工食品の原材料表示は、食品表示法に基づく食品表示基準により、使用した原材料をすべて重量順に、そのあと添加物を重量順に表示するのが原則とされています。

しかし、複数の添加物を組み合わせることで効果を発揮する添加物も存在し、その場合は、詳細を明らかにせずに一括で表示できてしまうのです。

食品ジャーナリストの郡司和夫さんはこう話します。

「最近は保存料を避ける消費者も多いことから『保存料不使用』を打ち出す一方で、『pH調整剤』という添加物が使われることが増えました。保存料のように細菌の細胞膜を破壊したり変質させたりするのではなく、食品のpH(水素イオン指数)を中性に保つことで腐敗菌などの増殖を抑え、保存効果を高める『日持向上剤』として使われています」

問題は、あまりにも多くの食品で使われていること

さらに郡司さんは、「pH調整剤は特定の物質を指すのではなく、グリシン、クエン酸、フマル酸、リン酸など複数の添加物を組み合わせて作られており、あらゆる雑菌の増殖を防ぎます。ソルビン酸と違って、使用限度も設けられていません。pH調整剤を摂りすぎると、腸の中の善玉菌など、体内の常在菌の働きを阻害する恐れがあるのではないかという指摘もあります」と指摘します。

大量摂取で嘔吐や昏睡も「イーストフード」

一括表示名「イーストフード」は、パンに使われる酵母の「イースト菌」とはまったくの別物で、イースト菌の発酵を促すために使われます。

硫酸カルシウム、リン酸三カルシウムなど、計18種類の添加物の中から数種類を組み合わせて一括表示されています。

なかでも、強い毒性が不安視されているのが、塩化アンモニウムです。大量に摂取すると嘔吐や昏睡を起こす危険性があり、犬の場合は6~8gの摂取で死に至ることが確認されています。

一括表示の至るところに「リン酸」で骨粗しょう症リスク

pH調整剤や乳化剤、膨張剤など一括表示された添加物に、最も幅広く含まれるのが「リン酸」です。

垣田達哉さんは、「カルシウムとリンは1対1のバランスが好ましいとされていますが、加工食品に非常に多く添加されているため、現代人はリンの過剰摂取による骨粗鬆症が問題とされています」

指定添加物リストには、リン酸類の添加物は計17品目も記載されていますが、その使用実態はよく見えません。

添加物の王様と揶揄される「リン酸」。摂取しないためには、添加物そのものを避けるしか方法がないようです。

正体が不明の一括表示例

■一括表示名『イーストフード』~目的:パンなどのイースト菌の発酵をよくする

 食品添加物例:リン酸三カルシウム、炭酸アンモニウム

■一括表示名『ガムベース』~目的:チューインガムの基材に用いる

 食品添加物例:エステルガム、チクル

■一括表示名『乳化剤』~目的:水と油を均等に混ぜ合わせる

 食品添加物例:グリセリン脂肪酸エステル、植物レシチン

■一括表示名『膨張剤』~目的:ケーキなどをふっくらさせ、ソフトにする 

 食品添加物例:炭酸水素ナトリウム、ミョウバン

■一括表示名『苦味剤』~目的:苦味を付加することで味をよくする

 食品添加物例:カフェイン(抽出物)、ナリンジン

増粘安定剤は身体に害?

水に溶解または分散して食品に粘性や接着性をもたせる食品添加物です。使用目的により、増粘剤、安定剤、ゲル化剤と3つの呼び方で区別をしています。食品によく使われている増粘安定剤3つを紹介します。

■ペクチン

リンゴの皮や柑橘類、オクラやキャベツなどの野菜、海藻類に多く含まれ、主成分はメチル化ポリガラクチュロン酸という多糖類です。口あたりをよくするため増粘剤としてジュースに使われ、安定剤としてアイスクリームのシャリ感をなくすなど。また、ゲル化剤の用途ではジャムやゼリーを固めるために使用します。添加物としてのペクチンは、おもに果物の皮から抽出していますが、皮に残留している農薬が懸念されています。

(使用食品:ジャム、飲料、ゼリー、アイスクリームなど)

■キサンタンガム

土壌に生息するグラム陰性桿菌であるキサントモナスから作られます。成分は、グルコール、マンノース、グルクロン酸などからなる多糖類です。増粘剤として食品に粘りを出し、安定剤として分離しないようにします。毒性は少ないとされ、摂取量を守れば安全性は高いようです。ただし、トウモロコシのでんぷんを使って微生物を工業的に培養している場合があり、そのトウモロコシが遺伝子組み換えの可能性があるため問題視されています。

(使用食品:ドレッシング、ケチャップ、たれ類、練りわさび、練りからし漬物、つくだ煮、冷凍食品、レトルト食品など)

■カラギーナン

海藻からとれるぬるぬるした成分を水で抽出したもので、主成分は、ガラクトースとアンヒドロガラクトースなどからなる多糖類です。粘りをつける増粘剤、液体分離を防ぐ安定剤、液体を固めるゲル化剤の三役を担います。タンパク質やミネラルが多い食品に添加すると、①ゼリー状に固まる力が強まる、②暖かい場所でも溶けない、③冷凍しても効果があるなどの特徴があります。

(使用食品:ゼリー、ジャム、プリン、アイスクリーム、調整豆乳、ソース、ドレッシングなど)

天然由来が多い増粘安定剤は安全?

増粘安定剤は天然由来のものが多いのですが、天然だからといって必ずしも安全とは言い切れません。食品添加物には、必ずADI(1日摂取許容量)が決められているので、その範囲は守りたいところです。ラビアガムという増粘安定剤がコーラには使われていますが、コーラを飲む人は増粘安定剤や人工甘味料の摂りすぎに注意しましょう。


いかがでしたか?
普段何気なく口にしているものも、化学物質がたくさん入っているのですね…
“保存料無添加”と謳われているものにも安全とは言い難いものが含まれていることに驚きでした😭
このようなことは中々学ぶ機会がありませんが、今回ご紹介した内容だけでも覚えておきたいですね!

次回もお楽しみに✨