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コラム「もっと広がるヒロ建工の暮らし」

番外編【料理を初期化しよう!「一汁一菜でよい」という提案】

いつもヒロ建工HPをご覧いただきありがとうございます。

すっかり秋も深まり、温かいごはんがいっそう美味しく感じる季節になりました。

まさに食欲の秋!ですね。

徐々に食卓で鍋を囲む日が増えていきそうです…🍲✨

さて、今回は…

HIRO’s LIFE 番外編【料理を初期化しよう!「一汁一菜でよい」という提案】です!

毎日ごはんを作るのって結構大変ですよね💦

料理研究家の土井善晴さんが提案する、毎日の料理をラクにする方法をご紹介いたします。


今夜のおかずは何にしようと悩んでしまう…

子育てに追われて料理に時間がとれない…

仕事や家事で疲れてちゃんとした料理をつくる気になれない…

一人分を作るのは面倒…

食べることが大切だとわかっていても、おろそかになってしまいがちなのが、毎日の調理や献立づくりです。

そこで、台所に立つ人をもっと楽にしたいという思いから、『一汁一菜でよいという提案』(グラフィック社)という本を書いたのが、テレビや雑誌でもおなじみの料理研究家・土井善晴さんです。

家庭料理の研究の末に行きついた“一汁一菜”とはどんな食事スタイルなのでしょうか。

基本の形さえもっていれば、食事づくりに悩むことはない

土井さんによれば、土井さんの周りにいる多くの人たちが「毎日の食事づくりが大変なんです」、と訴えることが気になっていたそうです。

どうしてそんなに大変なのか?と疑問だったわけですが、いろいろ聞いてみると、お料理をしない、できないという理由がいくらでもあることがわかってきました。

しかも、誰もそのままでいいとは思っておらず、たいていの人が「ほんとうは毎日の食事を、もっときちんとしたい」、と考えていることもわかりました。

食がきちんとしないと自分の暮らしに自信が持てず、未来にも不安を感じる…、

食べることの大切さは体で知っているけれど何をどうすればいいのかがわからない…、そんな風に食との向き合い方に悩んでいる人がたくさんおられるのです。

そこで土井さんは、「食事とは人が生きるための基本となる行為なのに、何かに強制されるように義務感で料理しているとしたら辛いですね。少なくとも自分と家族を守るということなら、何もそんなにむずかしく考えなくてもいい。心の置き場、基本となる形さえもっていれば、もう食事作りに悩むことはないんだよ、と伝えたい」と考え、この本を書かれました。

心の置き場となる基本、それが「一汁一菜」

食との向き合い方に悩む人にとって、わかりやすい入口になるのでは、と考えたのが“一汁一菜”でした。

一汁一菜とは、ごはんを中心として、汁(みそ汁)と菜(おかず)それぞれ1品を合わせた和食の原点ともいえる食スタイルです。

昔の庶民の暮らしではおかずはつかないことも多かったから、実際には「みそ汁、ごはん、漬物」だけで一汁一菜のスタイルを続けてきました。

だから、現代でもメインディッシュ=おかずをわざわざ考えなくても、ごはんとみそ汁を作り、そのみそ汁を具だくさんにすれば、それで充分一汁一菜となるのです。

簡単なことをていねいに

ごはんを炊いて、具だくさんのみそ汁をつくる。

これだったら料理の上手下手もないし、男女の違いもないし、一人からできます。そして、10分もあれば食べ始められます。

栄養面でいえば、日本人はずっとこれを続けてきたのだから、毎日3回ずっと食べ続けたとしても元気で健康でいられるはずです。

土井さんによれば「まあ、ええことだらけなんですよ」。

日常の食事を一汁一菜と決めてしまえば、食事作りのストレスはなくなります。これなら料理が大変と言っている人たちにも、顔を洗ったり、部屋を掃除したりするのと同じで、毎日繰り返す日常の仕事のひとつとして受け入れられるのではないでしょうか。

ごはんとみそ汁だけなんて、手抜きと思われるかもしれません。

でも、一汁一菜は決して手抜きではありません。

手抜きだと思うと後ろめたさを感じてしまいますが、そもそも和食の身上は素材を生かすこと。素材の持ち味を引き出すにはシンプルな料理がいちばんです。土井さんによれば、「家庭料理は手をかけないことがおいしさにつながるのです。

もちろん、野菜の泥を洗い、食べやすく切って、火を入れる。これは手間ではなく基本的な当たり前の調理。ここはていねいにします。でも、それ以上に手をかける必要がないのが一汁一菜です」。

一輪の花を愛でるようにみそ汁を味わう

土井さんによれば、「一汁一菜のすごいところは、毎日食べ続けても食べ飽きない」ということにあるそうです。

その理由を土井さんは、「素材が季節によって変わるということもありますが、それ以上に、ごはんもみそ汁も漬物も、どれも人間が意図してつけた味ではないからです。ごはんは米をといで水加減して炊いただけ、みそも漬物も微生物が作り出したもので、そこには小さな大自然ができています。自然の山の景色とか一輪の花の美しさとか、見飽きることがありません。それと同じです。自然のままだから、ふたつと同じものがない。ダイナミックに変化する。それが、人間のなかにもある自然ともなじんで、心地よく感じるのです」。さらに、「たとえば、みそ汁ひと椀のなかの変化いうのはものすごいですよ。すごくおいしい日もあればふつうの日もある。今日はこんな味がした、今日は昨日とは違うねと、自然の風景を眺めるように、みそ汁を味わってみるとよいのではないでしょうか」と語ります。

一汁一菜はあくまでも“スタイル”だから、パンもパスタもありなんです!

一汁一菜の良さはよくわかるけど、毎日和食だけというのはちょっとさびしいような気がしませんか。

土井さんによれば、「一汁一菜だから洋食や中華が食べられないということはない」そうです。大事なのは、一汁一菜というスタイルを基本にするということです。バターを食べたらだめとか、中華料理は食べるなとか、ストイックな決まり事ではありません。一汁一菜というのは、ごはんの代わりにパンでも麺でもいいけれど、一汁一菜という一つのスタイルをいつも頭の中にイメージし、何をどう食べるかを決めていくということです。

そのときにあるものを入れて、気負わずに自分用のみそ汁を楽しみましょう。写真のように、トーストをスープに浮かべるクルトンに見立てて、みそ汁の具材にしてしまっても大丈夫なんです。

ホットドッグのための材料でもみそ汁に

キャベツ、パセリ、ソーセージといった、ホットドッグを作るための材料でも大丈夫なんです。

1人分のみそ汁の具材はだいたいお椀1杯ぶんが目安です。

だし汁は使わずに油で具材を炒め、みそを溶いて煮込んだみそ汁です。

1.鍋にサラダ油(大さじ1)を入れ、キャベツ(100g)、ソーセージ(1本)、パセリ(適量)を入れ、キャベツが色づくまで炒めていきます。

2.水(お椀1杯分)を1の鍋に入れて煮立ったら、みそ(15g)を入れ溶いていきます。卵(1個)を落とし煮込みます。

3.お椀に盛り付けて完成です。

油で炒めたみそ汁…とても美味しそうですね。

みそ汁といえば昆布やカツオ節でだしを取って、と考えがちですが、このようにだし汁を使わなくてもおいしいみそ汁はできるのです。

料理を初期化し、暮らしをリセットする

土井さんは、「時間や気持ちに余裕があるときには、お肉や魚でおかずを作ってもいいんです。いまはお料理がたくさん並んでいることが当たり前になっているけれど、一汁一菜が当たり前になれば、いつもはないはずのさんまやハンバーグが食卓にあるのだから、子どもたちは大喜びです」。さらに、「一汁一菜という原点のスタイルに戻す、つまり『初期化』することで、いろんなものがリセットできる。そこからまたそれぞれの家庭で新しい食文化、それぞれのおうちの形を作っていってくれたらいいなと思うんです。今日はお刺身があるから高級な向付を使おうかとか、今日は一人分やからお膳に並べてみようかとか、楽しみいうのは無限に広がっていきますよ」、と語ります。

食育の観点からみた「一汁一菜」

子どもが大人になるまでの大切な時期には、手づくりの食事と関わることがとても重要です。お料理を作ってもらったという経験は、安心となって積み重なっていきます。一汁一菜なら、それを無理なく続けることができるのです。

グルメ番組や料理番組が大人気で、すぐに「おいしい」か「おいしくないか」ばかりが話題になりますが、家庭料理はおいしいものばかりである必要はありません、というのが土井さんの考え方です。

「上手下手を気にする必要は全然ないんです。そんなことよりも、作って食べさせること。料理下手でも毎日作ってくれた、ということのほうがはるかに大事なんです。まず、一汁一菜の型をきれいに整えてください。大人だって目の前に整ったお膳があれば、自然と姿勢が正される気持ちになるでしょう。この型を守ることで子どもたちもお行儀がよくなって、ごはんの食べ方も身につく。これが食育のはじまりです」。

多彩な「みそ」の世界を楽しもう

みそは、原料の大豆・麹・塩を混ぜ合わせ、麹菌をはじめとする微生物の働きで発酵熟成させて出来た食品です。みそには3つの分類方法があり、米みそ・麦みそという「麹による分類」、赤みそ・白みそなどの「色による分類」、麹歩合や塩分割合による「味による分類」、によって分けられます。

さらに全国各地にその土地の名前がついた産地みそが存在します。

原料が同じでも、その土地の気候・風土・水質などの条件や発酵・熟成の期間など様々な条件が絡み合って、各地の特色を持った、様々なみそが造られています。

いろいろなみそを試して、自分好みのみそ汁を見つけ出しましょう。


いかがでしたか?

一汁一菜でも、パンやパスタを入れてしまえば今までにないオリジナルなごはんが楽しめますね♪

無理しない献立で、暮らしをアップデートしましょう!

次回もお楽しみに✨