旅をするようなワクワク感。幸せを日常に感じる愛猫との暮らし

今回お邪魔したのは、入間市の高台にある住宅街。白を基調とした外観とウッドデッキがアメリカ西海岸を連想させる平屋住宅のT様宅です。
新居完成と同時に家族に迎え入れた愛猫との温かく幸せな暮らしをのぞかせていただきました。

海外に暮らすような家づくりを求めて

子どもの頃から冒険心にあふれ、これまであらゆる国を旅してきたT様。思い出の地を伺うと、たくさんありすぎて選べないと迷いながら、ギリシャのエーゲ海に浮かぶ「サントリーニ島」はとても印象的だったと話してくれました。
各国を巡る旅に終止符をうち、介護や実家じまいなどを経てここに家を建てることにしたのは4年前。海外の空気を感じて暮らすような気分になる家にしたいという思いがありました。
「平屋MONICAの決め手の一つがウッドデッキでした。アメリカ映画などでウッドデッキから出入りするシーンを見て素敵だなと。冬でも暖かい時は、ここでコーヒーを飲んだりします。近所のわんちゃん連れの散歩仲間が、自然と集まる憩いの場にもなってるんです」

外のウッドデッキからつながる感覚の開放的なリビング。採光にこだわり、窓を大きくしたり、位置を調整したりと自分なりのイメージが形になり、一番のお気に入りの場所になったそう。

猫を迎え入れたのは、家を建てると決めてから

普段はおしゃべりで活発な猫なのに、知らない人が来ると、寝室のベッド下に体を潜ませてなかなか姿を見せてくれないという愛猫パーシャくん。
「うちの子はもともと野良猫でした。餌をあげていたその流れというか責任もあり、3匹の子猫のうち一番なついていた子を引き取ることに決めました。ちょうど家を建てているときでしたね」
猫と暮らすことを前提に作った家ではなかったものの、いざ一緒に暮らしてみると、この家は猫にとっても居心地のいい環境になっているように思えるそうです。

「大きな窓から外を眺めるのも好きですし、キッチンの高い壁にある窓台にジャンプしてそこに座っていることもあるんです。それにしても猫のジャンプ力には驚かされますね」
暖かい日差しが降り注ぐ窓辺。奥行きがあるので、くつろぐにはちょうどいいスペースになっているようです。

また、家の中には緑も多く、キッチンにもリビングにも観葉植物が置かれています。
「たまに葉っぱをかじられちゃうんですけどね。そのうち猫が登れるくらいの木がほしいです」


また猫を飼っているとどうしても避けられないのが、床や家具に残る爪痕。

「気にならないというと嘘になりますが、猫にとっては気持ち良さそうだし、止めちゃうとストレスがたまるみたいだからかわいそう。運動会のようにリビングを走り回り、ギーって爪をたててターンするんですよね。『あー床が!』と思うこともありますが、うちの子になってこんなに走り回れてよかったと思うように・・・しています(笑)」
モダンとレトロの調和

広いリビングに入ってまず目に止まったのが、色鮮やかな紫色のチェストです。インテリアに取り入れてみたい色の一つですが、量販店ではなかなか見かけません。
「新築だからと慌てて家具を新調することはやめました。レトロな感じが好きだし、捨てられない性分もあって、使い続けてきた家具たちを、自分でペイントして使っています。ペイントは以前からやっていて、ちょっとばかり自信があるんです」

紫や水色、赤といったポップなカラーでペイントされた家具は、部屋の中でさりげないアクセントとなり、レトロな雰囲気を漂わせています。モダンな家とレトロな家具の調和といったところでしょうか。キッチンにあるテーブルは50年以上使い続けられたものだそう。
「昔の家具って素材がしっかりしていますから。人から見たら古くて捨ててもいいように思えるものも、ペンキ代500円くらいで新しく生まれ変わるのが楽しくて」


こだわりをかなえて快適に自分らしく
この家を建てる前は、実家じまいを兼ねて築50年の家に住んでいました。新しくスタートを切る家では、自分の描く空間に近づけるべく、デザインや設計にこだわりました。
「手洗い洗面は足元の収納などがない剥き出しのシンプルなものにしました。一人暮らしですし、来客が多いので、小洒落た洗面台にしたくて」

ベーシックプランでは収納のあるユニット洗面台になるところをデザイン性のある洗面台にし、設計士と相談をして、廊下の突き当りにオープンに配置。ホテルライクな洗面スペースになっています。
また、この家に仏壇を置くスペースが欲しかったと話すT様。キッチン収納にするところを造作し、ニッチ(壁の上の部分をへこませて作るスペース)を作り仏壇コーナーにしました。キッチンに立つと目線と同じ高さに写真や位牌を見ることができ、いつも一緒にいる安心感にもなっているそう。

「親や祖父母のおかげで、今ここに住めている。そんな感謝の気持ちもここに宿っているのです」
「毎日起きたら幸せ」今日も好きなことをしていこう

猫との暮らしを始めて3年半。
「まだ完全に馴染んだわけではないですが、私が帰ってくれば分かるし、うっかり窓から出て行ってしまったときも、3回ともちゃんと戻って来られたんですよ」
すっかり家族としての絆を深めている様子。

「この子が来てから、刺激を求めて遠くに出かけなくても、家のまわりで自然を感じたり、友だちを呼んで過ごしたりするのが心地良くて」と笑みをこぼしながら話します。
「音楽が好きで、最近アフリカのたいこ『ジャンベ』を習いはじめました。太鼓は楽しいですよ。手でたたくんですが、トランス状態になってストレス発散でおすすめです。好きなことをしていると、気分がいい。自分の好きな家に住んでいるから、体調もいいし、日常のささいなことも幸せと感じられるんです」
愛猫パーシャくんとの出会い、新しい生活のスタート。暮らし始めて気づいた自分自身の変化と住居の与える影響を実感したT様。

「私くらいの年になると、親や配偶者との別れを経験して一人になる方も多くなります。そのまま住み続けることもできますが、小さくても私は家を建てる選択をして本当に正解だったと思っています」
愛猫と好きなことをして過ごす人生の後半。平穏で緩やかな時間が流れるこの家の暮らしに、どこか海外の思い出とワクワク感が見え隠れする素敵なお宅でした。






お施主様名 | T様 |
お住まい | 埼玉県入間市 |
家族構成 | 単身+猫 |
居住歴 | 3年6ヶ月 |